前回は全世界株式型の投資信託を13個調べてみました。
(これ→全世界株式の投資信託13個の比較)
ということで、今回は全世界株式を対象とするETFについて調べてみようと思います。
国内は1つしかないので良いのですが、海外はなんだかたくさんありすぎです(SBI証券のサイトを見てみてください)。
なので、前回も出てきた「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」か「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」をベンチマークとするETFだけに絞ることにしました(他は特定の分野だけとかアメリカを除くとか、アクティブファンドっぽいし)。
それぞれ1つずつあるので海外は2つ。
合計で3つですね。1つずつ見ていきます。(3つしかないので折り畳みにはしません)
情報は全て2022年8月18日時点のものです。
MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信(2559)
国内ETFではこの1本のみみたいです。たぶん。
内容としては投資信託の「三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(以下、オルカン)と同じみたい。
〇銘柄コードは「2559」。
〇ベンチマークは「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」。為替ヘッジはなし。
〇運用会社は「三菱UFJ国際投信」。投資信託の「オルカン」を運用してるとこですね。
〇設定は2020年1月8日。まだ2年半くらい。オルカンから1年ちょっと遅れて出てきてます。
〇純資産総額は168.89億円。「オルカン」が6000億円以上だったので、それと比べるとかなり少ないんですね。投資信託の方が人気あるのかな?
〇信託報酬は0.0858%。その他費用を含めた実質コストは0.1573%くらい?
投資信託と比べると少し低めですね。(オルカンの実質コストは0.170%)
〇分配金は年2回。6月8日と12月8日。
今までの分配金はこんな感じです。
なんか上がり方がすごいけど?
利回りはこちら。
上場が2020年1月8日なので、2020年の「前年末株価」は10,000円にしておきました。
〇組入上位の国・地域(月次レポートをもとに作ってます)
特別変わったことはないかな?投資信託のと変わらない感じ。当然ですけど。
ケイマン諸島は中国です。企業の登記がケイマン諸島になってるそう。でもこれ、中国のも別にあるなら「ケイマン諸島」+「中国」で「中国」ですよね。
〇組入上位10銘柄(月次レポートをもとに作ってます)
いつも通りの顔ぶれ。ただ、「オルカン」の方とは少し比率が違いますね。
ちなみに「オルカン」はこちら。
アップルとアマゾンがこちらは0.1%ずつ高いです。内容としては同じはずですが…。まあどうでもいいかな。
両方とも2022年7月29日の月次レポートをもとに作っています。
〇ベンチマークとの乖離(月次レポートをもとに作ってます)
こんな感じ。すごく微妙なんですけど、オルカンより少しだけ低いです。
早い話が「オルカン」のETFバージョンってことですよね。どちらを買うかは好みでしょうね。
自分は完全にほったらかしにしたいので投資信託にしておきます。
このファンドについてはこのくらい。
iシェアーズ MSCI ACWI ETF(ACWI)
アメリカのNASDAQに上場しているETFなんですね。
〇ティッカーは「ACWI」。
〇ベンチマークは「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」。
〇運用会社は「ブラックロック」(ACWIのページが開きます。日本語)。よく出てくる名前ですね。超大手。
〇設定は2008年3月26日。14年前?結構前からあったんですね。全然知らなかった。
〇純資産総額は約186億ドル(2022年8月18日現在)。
1ドル135円で計算すると2.5兆円くらい。日本のとは文字通りケタが違いますね…。
〇経費率は0.33%。ん?思ってたより高い…。
(SBI証券のサイトでは0.31%となってたのですが、ブラックロックのサイトでは0.33%となってました)
〇分配金は年2回。6月と12月。
2018年からの分配金はこんな感じ。
なんか分かりにくいので、1ドル110円で計算してみるとこんな感じ。
今は1ドル135円くらいなのでもっと高くなりますけどね。
利回りはこちら。
思ってたより良いかも。2%くらいはあるんですね。
〇組入上位の国・地域(ブラックロックのサイトをもとに作ってます)
こちらは「ケイマン諸島」ではなくて「中国」となってたので、そのまま表記しています。
上の「MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信」とベンチマークは同じなのですが、微妙にちがうもんなんですね。
〇組入上位10銘柄(これもブラックロックのサイトをもとに作ってます)
こっちも微妙に違う。「エヌビディア」と「ジョンソン&ジョンソン」が逆転してますね。
どちらも最新の情報をもとに作ってるのですが。ちなみにこちらは2022年8月16日時点のようです。
〇ベンチマークとの乖離(これもブラックロックのサイトをもとに作ってます)
リターンの差を見ると、常に上回ってますね。まあほぼベンチマーク通りなんですね。
ん~、正直なところ経費率はもっと低いかと思ってました。
同じブラックロックが運用してる高配当ETFの「HDV」は0.08%、S&P500の「IVV」は0.03%です。
これは0.33%…。
まあ銘柄数が2,324あるみたいなので大変なんでしょうね~。そういうこと?
バンガード トータル ワールド ストック ETF(VT)
3つめ。みんな大好き「VT」です。
こちらはアメリカのNYSE Arcaに上場してるそう(NYSEとは別です。NYSE Arcaは新興企業がメインだそう)。
〇ティッカーは「VT」。
〇ベンチマークは「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」。
〇運用会社は「バンガード」(VTのページが開きます。英語…)。こちらもよく出てくる名前。
〇設定は2008年6月24日。上の「AWCI」の3ヵ月後ですね。ほぼ同時といっても良いですね。
〇純資産総額は約235億ドル(2022年7月31日現在)。
1ドル135円で計算すると3.2兆円くらい。これと上の「ACWI」足したら5.7兆円ですね…。アメリカってすごいんですね~。
(バンガードのサイトでは「326億ドル」と「235億ドル」と2つ書いてあったのですが、SBI証券のサイトだと「235億ドル」となってたのでこちらの数字を取っています)
〇経費率は0.07%。さすがバンガードですね~。相変わらず安い。
〇分配金は年4回。3月・6月・9月・12月。
2018年からの分配金はこんな感じ。
こっちも1ドル110円で計算してみるとこんな感じ。
利回りはこちら。
「ACWI」よりもちょっと良いかな?
〇組入上位の国・地域(バンガードのサイトをもとに作ってます)
上位10ヵ国・地域の順番は同じですね。比率がちょっと違うけど。
〇組入上位10銘柄(これもバンガードのサイトをもとに作ってます)
「ACWI」との違いは、「台湾セミコンダクター」がなくて「バークシャー・ハサウェイ」が入ってる。
ということで、全部アメリカです。
ちなみに全銘柄数は9,435だそう。「ACWI」の約4倍ですね。
〇ベンチマークとの乖離(これもバンガードのサイトをもとに作ってます)
ちょっと情報少なめ。でも10年で-0.59%ってかなり低いですね。
これの魅力はコストが安いことですね。バンガードって他もこんなものなのかな?
高配当ETFの「VYM」は0.06%、S&P500の「VOO」は0.03%でした。
ETF買うならここが良いのかな?
それぞれのチャート
「MAXIS全世界株式」が2020年1月からなので、3つとも大体そのくらいからのチャートです。週足。
〇MAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信(2559)
〇iシェアーズ MSCI ACWI ETF(ACWI)
〇バンガード トータル ワールド ストック ETF(VT)
「ACWI」と「VT」はベンチマークは違いますが、ほとんど同じ動きですね。
ベンチマークによる違いは気にしなくて良さそうですね。
それよりも「2559」と「ACWI」はベンチマークは同じだけどチャートの形が違う。
「ACWI」は今年の1月から下がってるけど、「2559」は逆に上がってる。
当然円安のせいなんですが、こんなに影響あるんですね~。
自分なりの結論
自分は今は投資信託の方の「三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(オルカン)を月に5万円積み立てているのですが…。
正直、今のままで良いかな~?という感じです。
投資玄人の方々はETFの方を好まれますよね。
自分はやっぱりどうしても「ちょっとの手間」を惜しんでしまう…。というかめんどくさい。
「オルカン」と「2559」を比較すると、コストもそんな変わらないですしね。
「ACWI」に関しては余計にコスト上がっちゃうし。
買うとしたらやっぱり「VT」なんでしょうね。なんといってもコストが安い。人気の理由が分かりました。
あと、思ってたよりも分配利回りも高いですね。S&P500は1%くらいだったはずなので、それと比較すると倍くらいあります。
でも「オルカン」の場合は「分配金なし」なので、これの分も税金かからずに再投資できますね。2%分を再投資するのと1.6%分(2%×0.8)を再投資するのとではちょっと違ってくるでしょう。たぶん。
でも資産が増えてきたらETFも考えようと思います。今はまだ投資信託でいいかな。
とまあ、いつも通りな結論でした。
では、今回はこのへんで🙇♂️
投資信託の積み立てについての状況を載せています。ご参考までに。
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